オニヤンマ空へ

夏のはじめに、たけるの家族はお墓参りをして風の谷公園でお弁当を食べ、遊んで帰ります。公園の小川でたけるは大きなヤゴ(とんぼの幼虫)を捕まえました。ヤゴはやがてオニヤンマへと羽化し、たけるはオニヤンマを風の谷公園に返すため、一人ででかけました…。

表紙とタイトルからは虫好きな男の子の楽しい話のように思えるのですが、中身は全く真逆です。羽化したばかりのか弱いオニヤンマにたった七日で無くなった妹を重ね、たけるの兄としての想いや成長を描いています。絵本という短い物語の中に、それがとても素晴らしく詰め込まれています。夏の静かな物語です。


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