1月」カテゴリーアーカイブ

もみのき山のお正月

クリスマスも終わり、もみの木山にすむ山ねこたちはお正月飾りを作っています。町の広場で売るためです。飾りが売れた山ねこ一家はお正月の買い物をし、おせちを作ってお正月の準備をします。しかし、さぁいよいよ寝よう、という時になって大変な忘れ物を思い出しました…

お正月の準備をおはなしに盛り込みつつ説明はシンプルで冗長にならず、そしていよいよお正月というところで話が急展開するとともに、結果的には素敵なお正月になります。お正月の読み聞かせにぴったりな絵本。


北の魔女ロウヒ

遠い遠い北の国に住む魔女ロウヒ。ある日、ロウヒはスキーで外に出かけようと思いつきます。暖かい服を着てスキーをはいて滑っていきますが、さすが魔女、そのまま空まで飛んでしまいます。空を飛んでいると、ロウヒは魔女らしくらいたずら心が芽生えてしまいます。そこでワシに姿を変えて、太陽と月を盗んでしまい…

フィンランドに伝わる民族叙事詩を元にしたお話です。お話もなかなか面白いのですが、雪に包まれたフィンランドの景色と時折出てくる家の中の様子のあたたかさの対比も美しい絵本です。色々なシーンで読めそうな絵本です。


えんぎもん

おじいちゃんのおうちは『えんぎものやさん』。いろいろなおめでたいものを売っているお店です。今日も、最近良いことが無い人や、新しくお店を人たちが、えんぎものを探しにやってきます。そんなうちの家族もみんな、普段からえんぎかつぎをしています。ところが、家族たちに良くないことが次々起こり始めました。そこで、おじいちゃんはウチに代々伝わる秘伝の書を出してきて…

えんぎもの、みなさは飾っていますか?この本は様々なえんぎものが出ていて、ページの中でそのえんぎものの意味も小さく解説されているので、説明しながら読むと子どもたちも「へぇ〜!」と感心します。また、えんぎものだけでなく、「トイレをきれいにしておくとかわいい赤ちゃんが生まれる」などの縁起担ぎも出てきます。ただ、最後に出てくる「ひでんのしょ」は読み手の技量が問われそう。


チュンチエ―中国のおしょうがつ

中国のお正月「チュンチエ(春節)」。マオマオのお父さんは出稼ぎに行っていて、チュンチエに家に帰って来ます。帰って来たお父さんはヒゲがたっくさんはえていて最初はびっくりしたけれど、散髪屋さんでさっぱりしたら、やっぱりいつものお父さん。一緒にお餅を作って、町に買い物に行って、チュンチエの準備をします。町もチュンチエに合わせて、出店が出て人で賑わい、提灯が飾られ、華やかになっていきます…

日本とは少し時期の違う、中国のお正月のお話。町の華やかさが特に目につきます。おそらく中国の田舎町という設定なのでしょう、チュンチエの華やかさを描きつつ、地方に住む中国の家族の現状も取り入れていて、お話に膨らみを持たせています。おもちのおまじないは日本でもすると面白そうですね。


ソルビム、ソルビム2

韓国でお正月に着る晴れ着のことを「ソルビム」と言います。そのソルビムを着る子どもの様子を描いた絵本。1巻が女の子バージョン、2巻が男の子バージョンです。日本の着物もそうですが、何枚も重ね着をしたり帯を結んだり、となかなか着るのが大変そう。男の子は飽きっぽいからか、途中で凧揚げをしたり伸びをしたり(笑)。女の子と男の子では当然、ソルビムの色も形も違いますが、全部着終えた後はどちらもとても華やかです。日本より北にある韓国らしく、雪景色にとても映えています。巻末にはソルビムとして着る1枚1枚の衣装の名称がわかりやすくのっており、男の子バージョンには家族の集合写真的な絵も最後にあります。1巻と2巻、比べて見るとまた面白いです。


おもちのきもち

きなこをつけたりあんこをつけたり、お正月にはついつい食べ過ぎてしまうおもち。しかし、おもちの側に立って考えてみると、果たしておもちのきもちは…?

おもちの独白で語られる、おもちの気持ち。そのストーリーだけでも十分面白いのですが、それに加えて絵が面白い!杵でつかれているおもちの気持ち、のしぼうで伸ばされてるおもちの気持ちがよ〜く伝わってくる絵です。そして中盤からさらにお話は意外な展開に!どの学年でも笑いが出る絵本です。