10月」カテゴリーアーカイブ

わたしたちのたねまき

わたしたちは庭に種をまきいろいろな植物を育てます。
けど、種をまいているのはこの庭だけではありません。
もっともっと広い場所に種をまいています。

という冒頭から「?」とクエッションマークが浮かびますが、読みすすめていく内に、種というものはこんなにも様々な方法で広がっていくのか、と驚かされます。
文章が完結で冗長じゃなく、また絵も大きいので、科学絵本ながらとても読み聞かせしやすそうです。
4月の栽培の時期に、あるいは種が多く落ちる秋に読み聞かせしたい絵本。


きょうのおやつはなんだろな

さつまいもや人参など、材料そのままの絵があって、「きょうのおやつはなんだろな?」と問いかけてきます。開いてみると…美味しそうなおやつの絵が…!「なんだろな?」と読んだら次々とおやつの名前が子どもたちの口から出てきて、そしてページをめくったら「美味しそうー!」「食べたいー!」「お腹減ったー!」という声が漏れそう。そんなおやつの絵本です。絵が大きく、けれどとても細かいところまでリアルに描かれているのも読み聞かせにぴったりです。


いるの いないの

おばあちゃんの家は古い。家の中なのに、とても暗い暗がりがある。そんな暗がりから何かが見ているような気がする。いるのかな…いないのかな…

お化けはそもそもいるのか?そしてお化けというものが存在するのはどうしてなのか?心理的な要素も交えつつ、ラストにおっそろしいものが…本当にラストは怖いので、この学年に読んで良いのか?よくよく考えて読む必要がありそうです。ふふふ…


おんなのしろいあし

ともだちはみんなお化けを怖がる。けど僕は全然怖くない。学校の使ってない倉庫でお化けを見たけれど、全然怖くなくて、もっと怖くなれよって言ってやった。そしたら帰り道…

前半は怖いというよりむしろ笑えてしまうのですが、それが一転して中盤からがらっと怖くなっていきます。ただし、途中も絵がどうにもポイントがズレてしまっていて、読み手が相当怖い雰囲気を出して盛り上げていかないと、子どもたちに怖さが伝わりません。そういった「絵本の世界を雰囲気を読み手が演技で作り出す」のを良しとするのかどうか、個々の判断が必要です。ラストも絵をよく見ればさらに怖さが増すのですが、それを聴き手の子どもたちが一瞬で判断できるかどうかが難しいところです。けど読み手と聴き手で場の雰囲気を一緒に作れると、本当に怖いです…


モリス・レスモアとふしぎな空とぶ本

本が好きで、自分でも本を書くモリス・レスモア。ある日、風がごうごう吹き荒れて何もかもが吹き飛んでしまい、さまよい歩いていた時に、モリスはたくさんの本たちとともに空を飛んで行く女の人と出会った。モリスも本につかまって飛ぼうとしたが、モリスの本は飛ばない。しかし、女性が持っていた青い本がモリスの方に飛んできて、ついておいでも合図した。ついて行った先には…

「本を読む」ということの意味を、ファンタジックな物語の裏側に色々と示唆している絵本。本を愛し、本の世界を楽しんだ先には、こんなことが待っているんだよ、ということを教えてくれます。オリエンテーションや6年生最後の読み聞かせで読みたい絵本。


よにもふしぎな本をたべるおとこのこのはなし

ヘンリーは本がだいすき。けど普通の人が本を好きというのとはちょっとちがう…。ヘンリーは、ほんを「たべる」のが好き。しかも、食べた本の内容はとんどん頭に入る。ヘンリーは世界一頭の良い人になるためにどんどん本を食べるが…

絵がちょっと小さいのが難点ですが、ストーリーはとんでもなく面白い、読書にまつわる話。ラストがちょっと大人の考え方っぽいですが、最後のページのオチも面白いし、読書週間などに読むと良さそうな本です。


どんぐりどらや

秋の森を散歩していたアキオは、お地蔵さまにかかってた葉っぱを払い落としました。そうすると良いことがあるとおばあちゃんから聞いたからです。すると、森の奥から何やら歌声が…

この絵本は読み聞かせの得手不得手があるかもしれません。途中まで、歌ではなしが進むからです。しかし途中で出てくるお菓子作りの美味しそうなこと!上手く歌えたなら、子どもたちは「美味しそう~」とよだれをたらしそうな声で言うことでしょう。また、美味しそうなだけでなく、おはなしも一工夫、ふた工夫されていて面白いです。


おちばきょうそう

たっくんはおじいちゃんから庭のおちばのおそうじを頼まれました。けど、うまくほうきで落ち葉を集められません。それを見ていたたぬきは笑ってしっぽで落ち葉を集めてみせました。そこでふたりで落ち葉あつめきょうそうのはじまり!

小学校低学年~もっと下の幼い子向けかな?絵が大きめで見やすく登場人物の表情豊かで読み聞かせ向き。落ち葉を集めたあとは…お決まりですね♪


やきいもするぞ

森は落ち葉だらけで畑はおいもだらけ。こうなったらしょうがない、ということで動物たちと焼き芋が始まります。リズムの良い文章で落ち葉集め、お芋掘り、とどんどん進んでお芋を食べたらおならが出て…なんとおなら大会!子どもの大好きな展開です。このおなら大会がまた面白くて…大ウケ間違い無しの絵本です。


あたまにかきの木

お酒がだいすきなじろべえさん。毎日飲んだくれの日々です。しかし、おかみさんから今日は稲を刈ってくれと頼まれ、酔い覚ましに柿を食べました。しかしあやまって種を飲み込んでしまい…

昔話らしい繰り返しの展開ですが、話がどんどんとんでとない展開になり、飽きないどころか聞く子どもたちは驚くことでしょう。また何より田島征三さんの豪快でダイナミックな絵がお話の面白さをより効果的に伝えています。ただし字が小さいので、練習が必要です。