ジャンル別読み聞かせ絵本リスト」カテゴリーアーカイブ

やきいもするぞ

森は落ち葉だらけで畑はおいもだらけ。こうなったらしょうがない、ということで動物たちと焼き芋が始まります。リズムの良い文章で落ち葉集め、お芋掘り、とどんどん進んでお芋を食べたらおならが出て…なんとおなら大会!子どもの大好きな展開です。このおなら大会がまた面白くて…大ウケ間違い無しの絵本です。


あたまにかきの木

お酒がだいすきなじろべえさん。毎日飲んだくれの日々です。しかし、おかみさんから今日は稲を刈ってくれと頼まれ、酔い覚ましに柿を食べました。しかしあやまって種を飲み込んでしまい…

昔話らしい繰り返しの展開ですが、話がどんどんとんでとない展開になり、飽きないどころか聞く子どもたちは驚くことでしょう。また何より田島征三さんの豪快でダイナミックな絵がお話の面白さをより効果的に伝えています。ただし字が小さいので、練習が必要です。


どんぐりころころ(しぜんにタッチ!)

秋に公園などにたくさん転がってるどんぐり。そのどんぐりがどこから来るのか?どうやって生るのか?大きな写真と幼い子にもわかりやすい文章の絵本になっています。どんぐりが落ちる瞬間の絵は見事!また色んな種類のどんぐりが実物大でのっていて、どんぐり調べにも使えそう。どんぐりを食べる動物たちの写真もあります。読み終わった時にポケットからどんぐりを出したりするとまたウケます。とんぐり工作導入にも良いですね。


はちかづきひめ

子どものいない夫婦が毎晩観音様に子どもが授かるようお願いをきていると、観音様が枕元に立ち、「間もなく女の子生まれる。女の子にははちをかぶせておくように。さすれば子どもは幸せになれる」と言いました。間もなく子どもは生まれ、夫婦は約束通り娘にはちをかぶさて育てましたが…

はちをかぶらされることで周りのりものにさげすまれ、継母には厳しくされついには捨てられ…と不遇の現代の虐待に通じるものも。その後の境遇もなかなか厳しく、またはちかづきもその境遇にただただ耐えるばかりです。こんな育てられ方をしたら耐える以外の方法が思い浮かばないのかもしれません。結局は運の良さのみで生き残り最後の大逆転で幸せになるはちかづき。「生きていればいつかは良いことが」と言いたいところですが、現代はそこまで甘くは無いかもしれません。それでも生き残ることの大切さは現代にも通ずるのかもしれません。


ふしぎなやどや

趙という若者が、旅の途中板橋という町で三娘子というおかみの宿に泊まることにしました。他の客はお酒に酔って寝てしまいましたが、趙は酒を飲まず、夜はなぜかなかなか寝付けませんでした。その夜、壁の向こうでするかすかな音が気になり覗いてみると…

中国唐代の伝奇、薛漁思 作「板橋三娘子」(「太平広記」所収)の再話。お話自体がとても不思議で、井上洋介さんの絵がその不思議さをより伝えています。


おばけこわくないぞ!

ぼくはツヨシ、ひとりでおるすばん中。もしこんな時おばけが出てきたら…

ひとりの留守番って不安なものですよね。しかしこのツヨシ君はびっくりするような発想で空想のおばけたちをなんとかしちゃいます。そのアイデアが大人では思いつかないようなアイデアで、お話を作った石津さんの想像力あっぱれ!と思わされます。読み聞かせで盛り上がりそうな絵本です。幼児〜低学年向けかな?中学年もぎりぎり読めそうかな?


まじょのかんづめ

女の子が犬と散歩していると、森の中に見慣れない変な家を見つけます。家の中には変な彫刻があったりしますが誰もいません。勝手に家の中入ってるのも悪いと思い、家を出ようとすると、どこかから「たすけて…」という声が聞こえて…

悪い魔女が出てきて、怖い目に合わされて、けど無事頭を使ってピンチを切り抜けて…と昔話的な物語の流れ。しかし佐々木マキさんの楽しげな絵とアイデアと合間って、ぷっと笑ったりあっと驚いたりしてしまいます。


こんたのおつかい

こんたはお母さんから「おあげ」のおつかいを頼まれました。「おあげ、おあげ…」と忘れないように口ずさみながらおつかいに行きます。途中の分かれ道、お母さんには通ってはいけないという「もりのみち」を通りたくなってしまうと、天狗におどかされ、こんたはあわてて逃げていきます。「てんぐ、てんぐ…」と口ずさみながら…

こんたを驚かすものたちがド迫力でどーん!と出てきて、そして驚きのあまりおあげを忘れてどんどん違うものを口ずさんでしまうこんたが面白くもかわいくて、最後のオチも「あーなるほど!」とぷっと笑ってしまいます。低学年の子には大ウケしそうな絵本。


北の魔女ロウヒ

遠い遠い北の国に住む魔女ロウヒ。ある日、ロウヒはスキーで外に出かけようと思いつきます。暖かい服を着てスキーをはいて滑っていきますが、さすが魔女、そのまま空まで飛んでしまいます。空を飛んでいると、ロウヒは魔女らしくらいたずら心が芽生えてしまいます。そこでワシに姿を変えて、太陽と月を盗んでしまい…

フィンランドに伝わる民族叙事詩を元にしたお話です。お話もなかなか面白いのですが、雪に包まれたフィンランドの景色と時折出てくる家の中の様子のあたたかさの対比も美しい絵本です。色々なシーンで読めそうな絵本です。


しりっぽおばけ

深い森の奥に住んでいるじっさま。三匹の犬とともに狩りをしながら暮らしていました。ある晩、その小屋に忍び込んできた奇妙な生き物を見つけ、じっさまはその美味しそうなふさふさのしっぽを切り落として食べてしまいした。その奇妙な生き物は小屋から逃げましたが、その夜、小屋のかべをひっかく鈍い音ともに、外の暗闇から声が…「おれのしりっぽ…」

アメリカ・テネシー州に伝わる昔話です。アメリカの昔話絵本は珍しいですね。このシチュエーションにもし自分が陥ったら…と想像すると寒気がしてくるお話です。夏の夜にも、ハロウィンにも合う絵本。