チュンチエ―中国のおしょうがつ

中国のお正月「チュンチエ(春節)」。マオマオのお父さんは出稼ぎに行っていて、チュンチエに家に帰って来ます。帰って来たお父さんはヒゲがたっくさんはえていて最初はびっくりしたけれど、散髪屋さんでさっぱりしたら、やっぱりいつものお父さん。一緒にお餅を作って、町に買い物に行って、チュンチエの準備をします。町もチュンチエに合わせて、出店が出て人で賑わい、提灯が飾られ、華やかになっていきます…

日本とは少し時期の違う、中国のお正月のお話。町の華やかさが特に目につきます。おそらく中国の田舎町という設定なのでしょう、チュンチエの華やかさを描きつつ、地方に住む中国の家族の現状も取り入れていて、お話に膨らみを持たせています。おもちのおまじないは日本でもすると面白そうですね。


ソルビム、ソルビム2

韓国でお正月に着る晴れ着のことを「ソルビム」と言います。そのソルビムを着る子どもの様子を描いた絵本。1巻が女の子バージョン、2巻が男の子バージョンです。日本の着物もそうですが、何枚も重ね着をしたり帯を結んだり、となかなか着るのが大変そう。男の子は飽きっぽいからか、途中で凧揚げをしたり伸びをしたり(笑)。女の子と男の子では当然、ソルビムの色も形も違いますが、全部着終えた後はどちらもとても華やかです。日本より北にある韓国らしく、雪景色にとても映えています。巻末にはソルビムとして着る1枚1枚の衣装の名称がわかりやすくのっており、男の子バージョンには家族の集合写真的な絵も最後にあります。1巻と2巻、比べて見るとまた面白いです。


おもちのきもち

きなこをつけたりあんこをつけたり、お正月にはついつい食べ過ぎてしまうおもち。しかし、おもちの側に立って考えてみると、果たしておもちのきもちは…?

おもちの独白で語られる、おもちの気持ち。そのストーリーだけでも十分面白いのですが、それに加えて絵が面白い!杵でつかれているおもちの気持ち、のしぼうで伸ばされてるおもちの気持ちがよ〜く伝わってくる絵です。そして中盤からさらにお話は意外な展開に!どの学年でも笑いが出る絵本です。


鬼が出た

読み聞かせには向いていませんが、「鬼」の伝承について、子ども向けにとてもわかりやすく、そして多くの写真や資料を元に紹介されている本です。日本人にとって「鬼」がどういった存在であったかを縁起絵巻や仏像や各地の伝承などを元に正確に分析されていて、節分の固定的な鬼のイメージを払拭してくれます。節分の読み聞かせと一緒にどうぞ。


オニの生活図鑑

この本は読み聞かせには向いてないのですが、節分の読み聞かせで一緒に紹介するとウケること間違いなし!鬼の村、衣服、食べ物や仕事、お祭りや結婚式や成人式まで、鬼の風習や生活を余すところなく絵と文で紹介しています。「山オニ族」「海オニ族」と部族ごとに分けて紹介されているのにも驚きです。そんな部族の違いがあったとは…。

前書き・後書きには、今はもうオニは姿を消してしまったけれど、各地の伝承や史跡を元に調べたこと、調べれば調べるほどオニの生活の面白さがわかったこと、また人間たちがオニの「強い」というイメージを悪用して悪者扱いしてきたことなども書かれています。惜しむらくは、その「どうやって調べたのか」の参考文献や史跡などのリストも載せて欲しかった…


オニたいじ

毎年節分の豆まきでオニのふりをしたおじさんを退治していた豆たち。しかし、今年は本物のオニを退治しよう!と飛び出して行きました。泥棒や密猟者など、世界中にいる「本物のオニ」たちをいざ退治!

「鬼」を災いと捉えるのではなく、「鬼と化した人間」と捉えているところが面白いですね。ラストのオニには驚きですが(笑)けど、ラストのオニ、人間の中にもいますよね。


おにのくび

母親と子どもと鉄砲打ちのおとうが、親子三人で仲良く暮らしていた。ある日、そのおとうが鉄砲打ちから帰って来ると、なんと炉端に鬼が座っていた。母親も子どももどこにもおらず、怒ったおとうは山刀で鬼の首を切り落とした。しかし、鬼は首だけでおとうの肩に噛み付いて…

のっけからなかなか壮絶な展開ですが、途中には鬼の首との面白いやり取りもあったりと、昔話の怖い面と面白い面の両方が垣間見える絵本。ラストの鬼の首に追いかけられるシーンは絵にも迫力があり、結構怖いです。ラストに鬼と菖蒲の話が出てくるので、端午の節句に合わせて読み聞かせに良いですね。


おばあちゃんのえほうまき

今日は節分。おばあちゃんと孫のきりちゃんはふたりでえほうまきを作ります。玄関のヒイラギにはイワシの頭を飾って、えほうまきには七つの具を入れて…もちろん豆まきもします。今年一年、幸せに過ごせますように!

この季節の行事を紹介する「おばあちゃんの…」シリーズ、今回は節分です。恵方巻きは関西の習慣だそうですが、長年食べているけれど中身の具の数にまで意味があるとは知りませんでした。暦の話、ヒイラギやイワシの頭の意味、恵方巻きの食べ方や豆の食べ方まで、節分の行事の行い方とその意味をお話としてスムーズな流れの中に自然に挿入されていて、あまり説明的になっておらず、読み手として読みやすそうだし聞く子どもたちにも自然に頭に入りそうです。おばあちゃんのお願いごとが面白い(笑)


ロボットおに

毎年節分の豆まきで子どもたちに負けてしまう鬼たち。今年こそは子どもたちに勝つぞ!と「ロボットおに」を作りました。果たして勝負の行方は?

節分で実際に鬼たちと子どもたちが対決している、という面白さもさることながら、怪力自慢である鬼たちが勝つためにロボットに頼る、という鬼なのになんだか弱々しい設定が普通の鬼が出てくる絵本とは異なって面白いですね。さぁ、鬼たちはロボットを駆使して勝つのでしょうか?それは読んでのお楽しみ!


みさきめぐりのとしょかんバス

根室半島を走るとしょかんバス、あすなろ号。きょうもクマおじさんとみっちゃんは図書館から離れた場所に済む人たちに本を届けます。みさきの手前の小学校に住む子どもたち。漁師町の目がよく見えないおばあさんには絵本の読み聞かせを。昆布干しで忙しそうな浜の人たちにはソーラン節の生唄も!?

としょかんバスにまつわるあったかいエピソード満載の本。特に炭焼き小屋の夫婦の話が良くてねぇ…心がほっこりとあったまります。ラストのみっちゃんの台詞も素晴らしい!「本だけじゃないわね。いろんな人と、であって、まなぶことがいっぱいあるし、ますます、すてき!」