月別アーカイブ: 2013年11月

ぶたラッパ

ラッパを吹いてる子どもたち。けど、最後のひとりがちょっとおかしい。ラッパの先がぶたっ鼻。吹く音も「ぶい!」「ぶべぶべぼ!」すると他のラッパも…

谷川さんの文がとてもリズミカルでダイナミックで、絵もその音の自由さをとてもよく表現しています。小学校低学年でも楽しめるかな?読むのはとても難しそうですが、読み手も恥を捨ててノリノリで読みたい絵本。


ゴナンとかいぶつ

モンゴルの昔話。ある村にゴナンという男の子が住んでいました。ゴナンは大人の何十人分も仕事ができるほどの力持ちでした。ある日、そのゴナンの村をマンガスとい怪物が遅い、牛や羊や宝物を奪っていってしまいました。そこでゴナンは怪物退治に出かけます。

モンゴルという土地のスケールの大きさが、物語によく反映されています。また、馬での競争や相撲など、モンゴルの文化も反映された昔話です。モンゴルの文化を他の本で一緒に紹介すると効果的です。


やまねこのおはなし

ひとりきままに山に住んでいたやまねこ。しかし、ある日知らない世界が見たくて街に行ってみることにしました。その途中、たんぽぽの綿毛が体について…

やまねことたんぽぽの不思議な優しいお話。淡いタッチの絵もまた、お話の優しさを伝えています。たんぽぽが出てくるので、春に読むと良いかもしれません。


九九をとなえる王子さま

数字の国のかける王子は、王子なのに算数が大きらい。魔法使いの杖を使って九九を数字の国からなくしてしまいました。すると、国中が九九ができなくて困ったことになり、王子は九九を取り戻すため旅に…

「2年生で九九の勉強をする時以外に使い途がなさそう」な絵本ですが、九九の勉強に合わせて読むのにはぴったりな絵本。図書の時間に読んでも良いし、クラスで担任の先生が読むのにも良さそうです。


ふしぎなボジャビの木

アフリカの昔話。雨が長いこと降らず、草はしおれ木はかれてしまいました。すると、遠くにみずみずしい実のなった1本の木があります。しかし、木には大きなヘビがとぐろを巻いていて、実を食べさせてくれません。その木の名前を見事言えたら食べさせてやる、と言います。そこで動物たちは王様に名前を聞きに行きますが…

繰り返し絵本なのですが、動物たちの性格がユニークに描かれていて面白く読めます。絵の雰囲気も独特、アフリカのサバンナらしい色づかいです。


東京書籍・3年生国語・下「人をつつむ形」ブックトーク

だいぶ前ですが3年生の国語「人をつつむ形」に合わせて
担任の先生からブックトークを、と依頼され、
以下のシナリオでブックトークをしました。

まずは導入で小松義夫さんの紹介としてこの本を。
教科書に載っている家も多く、
「あ!教科書で見たやつだ!」との声が子どもたちから上がります。
ここで意表をついて

分厚いこの本を紹介。
世界中の家が山ほど紹介されている素晴らしい本。
小松さんの凄さが伝わります。
特に紹介したい面白い家、変わった家のページに
付箋を貼っておきます。

どんどん家に関する本を紹介。
こちらは絵がペーパークラフトの絵本。
とても細部まで絵が作り込まれていて、
解説もわかりやすい本です。

こちらは本当は存在しない一風変わった家が紹介されています。
建築家の想像の家、未来の家、宇宙の家など。
ちょっと起承転結の転を意識してピックアップしました。

最後にこの「つみきのいえ」を紹介して、
人にとって「家」というのはこういう存在なんだよ、と締めます。

以上でブックトーク完了なのですが、
もうちょっと読み物なども入れても良いかも…と思いつつ、
単元の狙いや内容に沿うならこれで良いかなとも思いつつ、
今後またブラッシュアップしたいと思います。


「ほんともさんに聞いてみよう」無事?終了

先日(11/8)、ミヤザキケンタロウさん(@kentaro38z)と一緒に
「ほんともさんに聞いてみよう」と題して
Ustreamを行いました。
タイトル通り、ミヤザキさんがほんともに色々と聞いてみる、
という内容でした。
イベント告知がイベントの2日前という
「いくらなんでも唐突すぎるだろ」という告知でしたが、
それは二人とも忙しさのあまり準備を先延ばしに
しまくっていたからです…

また、当日も果たして時間通り合流できるか?
会場の電波状況が悪かったらどうするか?
(事前に確認するのを忘れていた)など、
ひじょーに綱渡りな状況だったのですが、
二人とも時間通りにお店に辿り着くことができ、
電波もちゃんと配信できる状態で、
無事イベントを行うことができてホッとしました。

放送時間は18:15〜19:00という
「どう考えても1番放送しちゃいけない時間帯だろ」という
時間帯でしたが、二人ともこれ以外の時間を取ることができない
状況でしたので、どうぞご容赦ください。
なお、放送は期間限定(ですよね…?)で
録画をご覧いただけますので、
見逃した方はラスト5分のところまでご覧ください。
ラスト5分は見てはいけません。

・録画配信アドレス
http://www.ustream.tv/recorded/40576764

この時間帯にも関わらず40人以上の方が
ご覧下さっていたようで、大変驚きました。
また事前にTwitterやFacebookで質問を募集したのですが
たくさんの方が質問をお寄せくださいました。
時間の制約上お答えできなかった質問が多々ありましたが、
それはまた次回以降にまたお答えしたいと思います。
次回…あるんですね…(生放送はどうも苦手)。
とういわけで、ご視聴ありがとうございました!


【Ust ほんともさんに聞いてみよう】

突然ですが、明日@kentaro38zさんとUstreamで生放送します!


【Ustream ほんともさんに聞いてみよう】
[日時]
2013年11月8日 18:15ごろ~19:00

[放送アドレス]
http://www.ustream.tv/channel/test-kentaro

[内容]
@kentaro38zさん、および皆さんからの質問にほんともが答えます!

[質問受付方法]
Twitterでは@typhoon516にリプライを送るか、
またはハッシュタグ「#ほんともに聞く」で受付。
Facebookではイベントページにて受付。
また、この記事へのコメントにて受付。


週末の夕方という、皆さんお忙しい時間で申し訳ありませんが、
時間の許す限りぜひお聞きください!

※コスプレはしません


中等教育における卒業研究カリキュラム:学校図書館サービスを視野に入れて 公開研究会 参加報告

2013年11月3日に行われた、
「中等教育における卒業研究カリキュラム:学校図書館サービスを視野に入れて」
公開研究会に参加してきました。
主催は東京大学大学院教育学研究科「イノベーション科研」。
内容は下記リンク先に詳しく載っています。

公開研究会
中等教育における卒業研究カリキュラム:学校図書館サービスを視野に入れて
http://panflute.p.u-tokyo.ac.jp/sotsukenpj.html

公開研究会の趣旨は

現学習指導要領で一定の位置づけがある探究型学習の総仕上げとして,「卒業研究」を行う学校があることが知られています。本研究会は,学習の総仕上げとしての卒業研究を中心にして,学校の探究型学習の位置づけ,指導方法,評価法,進学や就職との関係,そして学校図書館サービスの支援を現場の先生方や職員の方とともに総合的に検討します。その議事録を作成し、上記科研の報告書とする予定です。

となっていました。
午前中の市川伸一・東京大学大学院教育学研究科教授の講演と
根本彰・東京大学大学院教育学研究科教授の基調報告では
それぞれの演題通り、探究型学習がどのように位置づけられているか、
日本の教育環境の推移や現状の観点から述べられていました。

市川教授のお話で特に印象に残ったのは、
「基礎学力がベースにある上で探究型学習が成り立つ」ということ。
卒業研究は情報活用スキルなども必要ですが、
何より文章やデータを読み解く力が必要であり、
基礎学力をしっかり育てておかなければ
卒業研究の実践は難しいと感じました。

また、根本教授のお話では
「大学の卒業論文=学術論文と卒業研究は異なる」ということに
考えさせられるものがありました。
当日分科会などでも議論されたのですが、
卒業研究の評価という点で、
果たしてどこまでのクオリティのものを求めるのか。
昨年度の実践を振り返り、自分は子どもたちに
高いクオリティを求めすぎたのかな…と反省しつつ、
卒業研究の完成度にどうやってラインを引くのか、
次にもし取り組む場合最初に考えておかなければならないと感じました。

午後は参加者を3グループに分けて
(司会・午前の講演者・報告者含め1グループ約20名)で
分科会を開き卒業研究について議論しました。
自分の参加した分科会では主に
卒業研究を取り組む上での学校の組織体制、
卒業研究の評価について議論されました。

卒業研究(またはそれに類するもの)に取り組んでいる学校が
多かったのが自分には意外だったのですが、
どの学校も組織的に行うことの難しさ、
評価方法を共有することの難しさをおっしゃっていました。
取り組んでいる学校はほとんどが高校だったのですが、
高校では「学校設定科目」を設けて実施してる学校が多かったです。
司書教諭などの先生が指導している学校もあれば、
指導時間をほとんど設けず全教員で取り組んでいる学校もあり、
小学校とは取り組み方がかなり異なるのにも目から鱗が落ちました。
公立小学校では年度をまたいで取り組むのが難しいのですが、
何か解決方法は無いものかと考えさせられました。

今回は卒業研究の指導方法や学校図書館の関わり方については
あまり議論されなかったのですが、
東大附属学校卒業生による卒業研究に取り組んだ経験の発表と、
分科会でも卒業生が参加していてどのように指導されたかをお聞きして、
卒業生たちのお話がかなり参考になりました。

東大附属学校では高1・高2で卒業研究に取り組んでおり、
それまでに論文の書き方、レポートの作成の仕方などが指導されており、
昨年の実践で自分の取り組みに抜けていた点が多々あったことに気付き猛省…
また、卒業生の発表で「先行研究をしっかりチェックすること」というのが
小学校で卒業研究を実践する上でかなりキーポイントになるのでは、
と感じました。

小学校で卒業研究を実践する上で昨年度最も難しかったのは

「子どもが自分で決めたテーマ・問いについて、
 子どもが自分の力で取り組めるかどうか
 どのように基準を設けて線引するか」

です。
この「線引の基準」を昨年度は明確にできず、
難しいテーマ・問いに陥ってしまった児童が多くいました。
特に困ったのが「そのテーマ・問いの児童書が無い」ケースで、
難しい大人の本を読まなければならない、
インターネットから写すだけで終わる、ということが多々ありました。

この「テーマ・問いの難易度の線引」を
「児童書があるかどうか」という基準で行い、
テーマ決定、問い立ての段階で指導するのが良いように感じました。
また、昨年度は

テーマ決定→百科事典等で基本を調べる→問いを立てる

という流れで行いましたが、

テーマ決定→先行研究=テーマに関する児童書を読む→問いを立てる

という手順で行うのも良いように思いました。

というわけで、以上散漫ではありますが参加報告です。


カボチャばたけのはたねずみ

・カボチャばたけのはたねずみ

(木村晃彦 さく、福音館書店、2011年8月、19cm×27cm、31p、こどものとも 305号)

おじいさんのカボチャばたけに、はたねずみの家族がやってきました。はたねずみの家族たちは良いカボチャを選んで食べることにしました。毎日ちょっとずつカボチャの中身を食べていき、中が空いたカボチャは、はたねずみの家に…

はたねずみの家族たちが協力してカボチャをくり抜いていき、カボチャを食べ、家を作っていく様子がとても温かい。美味しそうなカボチャ料理がたくさんでてきて、家もとんどん立派になっていくのもわくわくします。しかし読んでいく内にだんだん心配事も湧いてくるのですが、最後はハッピーに終わります。