@karatelibrarianさんの所属する大学図書館問題研究会兵庫支部、
通称ダイトケン兵庫支部のラーコモ見学に便乗させていただき、
関西学院大学神戸三田キャンパスのアカデミックコモンズ「クレセント」と
兵庫教育大学附属図書館の「ラーニングコモンズPAO」を見学させていただきました。
まずは関西学院大学神戸三田キャンパスのアカデミックコモンズ「クレセント」から。
見ての通り、かなりの広さです。
2階までの吹き抜けで、約800㎡の広さ。
可動式のホワイトボードが多く設置されており、
これらはホワイトボードとしてはもちろんのこと、
こういった実物投影機やプロジェクターを使って写真や映像を映し出すのにも使えます。
もちろん、こういった機器の貸出もされています。
また、一番右のHITACHIの機種は机上投影プロジェクター。
机の天板に映像を映し出すことができます。
机の天板もホワイトボードだったら、写真に書き込みをしながら
議論することもできそう。
机の形もさまざま。人数や話し合う内容によって机の選択肢も変わってきそうです。
フロアはカーペットと床板そのままのエリアに二分されており、
カーペットのエリアは飲食禁止、それ以外のエリアは飲食可能ゾーンとエリア分けされています。
2枚目の写真を見ていただければわかりますが、
椅子の色でもエリア分けされています。緑は飲食不可、オレンジは可。
飲食可能エリアにはバーカウンターのようなものもあります。
(※キャンパス内は全て飲酒禁止なのでバーとしては使われません)
しかしまだここは使われていなくて、その反対側に…
Cafe3101が入っています。
キャンパスの地元・三田で25年続く有名なカフェ、サント・アンの出店。
地元のカフェが出店しているというのは良いですね。
しかし残念ながらこの日はお休み…平日13:00〜17:00に開店しています。
カフェの前にも多くの座席があります。
こちらはメインフロアよりも少し照明が押さえ気味。
しかしここは飲食専用スペースではなく、ここもアカデミックコモンズの学習スペース。
こちらにもソファ、2人掛け、4人掛けなど様々なタイプの座席が用意されています。
なんと、カフェ横には和室もあります。
炉があり茶室として使え、流し台もあるので生花など
異文化交流・地域交流の場としても使えるとのこと。
掘りごたつもあるそうです。
メインフロアに戻って、ここは「みんなで創る本棚」。
図書館で不要になった本をこのスペースに置いています。
本の中には、
「感想リレー」というしおりが入っており、本のレビューを書いて、次に読む人に伝えることができます。
このアカデミックコモンズの取り組みは「プロジェクト型アクティビティ」と呼ばれており、
5つのプロジェクト(テーマ)に沿って様々なアクティビティ(イベント)が企画・実施されています。
その5つのテーマとは、
・「気づき・出会い」プロジェクト
・「グローバル人材育成プロジェクト」
・「KGファン創出」プロジェクト
・「PBL推進」プロジェクト
・「たて・よこ きずな強化」プロジェクト
いただいたパンフレットによると、この5つのプロジェクトに沿った企画に
「楽しく、気軽に参加しているうちに、人と人が出会い、自然と幅広い視野やコミュニケーしょう能力が見についてしまう」
というのがこのアカデミックコモンズの狙い。
上記の「みんなで創る本棚」は例えば「気づき・出会い」のアクティビティに当たります。
これ以外にも様々なアクティビティが実施されているわけですが、
このアクティビティのサポート運営を担うのが「クレセントサポーター」。
大学の教職員だけでなく、学生さんたち自身もこのアカデミックコモンズの運営に参加し、
アカデミックコモンズの場や使い方、活動を創りあげていくとのこと。
また、「クレセントチューター」という大学院生たちが
学生さんたちのレポート作成などの相談・アドバイスをしてくれます。
この写真のように様々な専門の院生さんがおり、
時には相談が多く待ち時間が発生することも。
院生さんの専門ごとの時間割がちゃんとあるのも助かりますね。
これ以外にもアカデミックコモンズでは様々な部屋があります。
アクティブルーム。
壁一面が床から天井までホワイトボードです。
こちらもアクティブルームですが、2部屋が繋がってより大人数で会議ができます。
また注目すべきは椅子!
書き物ができるサイドテーブル部分は角度が自在に変えられ、
また荷物は椅子の下に置くことができます。
これ学校の会議室にも欲しい…
こんなふうに2脚をくっつけて使うことも。
欲しい…
シアタールーム。
ご覧のとおり、プロジェクターが壁2面にぶら下がっています。
講演的な使い方以外にも、様々な使い道がありそう。
個別の部屋だけでなく、フロアにもこんなふうにところどころ
話し合えるスペースが作られています。これは2階。
奥にはソファーもあります。
グループ学習だけでなく、個別学習にもきちんと対応できるよう、
こんなふうに個別学習のスペースもちゃんとあります。
とにもかくにも設備の素晴らしさが伝わってきますが、
変幻自在にレイアウトや配置を変えられるようになってたり、
無線LANがあったりプロジェクタも様々なものがあったりと、
学生さんの様々な学び・活動を支えられるように作られている印象です。
また、このアカデミックコモンズは学生さんから広くサポーターを募集しています。
教職員だけでなく、学生さんも巻き込んで
アカデミックコモンズを創り上げています。
施設を作っただけで終わりではないのはもちろんのこと、
学生さんの目から見た新たな使い道・広がりも見えてきそうです。
以上、ダイトケン兵庫支部ラーコモ見学会、午前の部でした。
午後の部に続きます!