月別読み聞かせ絵本リスト」カテゴリーアーカイブ

ひとりぼっちのちいさなエルフ

小さなエルフが小さな家にたった一人で住んでいました。家の隣には立派な木立があり、エルフは季節によって表情を変えるその木立が大好きでした。冬、エルフはもうすぐクリスマスがくることを思い出しました。そして、お客さんを呼んでパーティをすることにしました。お客さんを呼ぶためにエルフは色んなアイデアを思いつきますが、しかしどれも失敗してしまい、お客さんは来ません。寂しくなったエルフですが…

あらすじ紹介が長くなりましたが、それほど長い物語ではありません。けれど、その短い中に季節の移り変わりの美しさ、エルフの寂しさや喜び、クリスマスの幸せな一夜が詰まっています。物語の展開も起承転結があり楽しい。ただ、静かに淡々と進んでいくので、微妙な緩急をつけて読むテクニックが要求されそうです。クリスマスの静かな夜に読みたい絵本。


ゆきのまちかどに

もうすぐクリスマスの劇に出るフランシス。しかし部屋の窓から見える、猿を連れたオルガン弾きが気になります。夜はどこで過ごしてるのかな…。劇の日、フランシスはオルガン弾きと猿に声をかけます。劇を見に来てくれるようにと。

フランシスのオルガン弾きに向ける優しさが、クリスマスという祝祭の日と、イエス・キリストの生誕劇と重なり、最後のフランシスの台詞が物語を美しく終えています。ただ、多少キリスト教や宗教というものについての認識が無いと難しいかもしれません。また、逆にこの本をきっかけにそういった話やクリスマスの話に他の本で繋げていく、という方法もありかもしれません。


あんたがサンタ?

佐々木マキさんによる爆笑のサンタ絵本!想像もつかないような、タイトルどおり「こんなサンタありなの!?」というサンタがたくさん出てきます。そのひとつひとつがもう面白くて…!小さいサイズの絵本なのが惜しい…!おひざに抱っこや小グループでの読み聞かせにどうぞ!


魔法の夜

クリスマスの夜、住む家も行く宛もない老人は雪の中をただただ歩いていました。その時に出会った白い犬は、彼のあとをついていきました。実はその白い犬は魔法使いで、老人にたった一つ願い事をかなえてあげると言いました。そこで老人が願ったことは…

クリスマスというと子どもたちはプレゼントにケーキにと楽しい夜をイメージしがちですが、こんな静かな優しい物語も良いものです。低学年よりは、高学年向きかな?けど、クラスや聞く子どもたちの雰囲気をよく考えて、読めるかどうか考えた方が良い絵本でもあります。


サンタさんたら、もう!

クリスマス・イブの夜、セイヤは寝ないでサンタさんを待ちました。しかし、やってきたサンタさんはちょっとおっちょこちょいでやる気のないサンタさんで…。サンタさんのイメージががらがらと崩れることをどんどんするサンタさんが出てきますが、その人間くささがとても面白く、笑える絵本。こんなサンタさんもいても良いですよねぇ♪


なんきょくのサンタさん

エリックは、サンタさんに自分と家族のプレゼントをお願いするために、サンタさんに手紙を出すことにしました。手紙を書き終えて最後に宛名を書きましたが、その宛名は「なんきょくのサンタさん」。エリックは「ほっきょく」と「なんきょく」を間違えて書いてしまいました。しかし、実は南極にもサンタさんはいたのです。けど、南極のサンタさんはプレゼントのお願いをされたのが初めてで…

「南極にサンタさんが住んでいる」という突飛な設定もさることながら、ストーリー展開がまたさらに突飛で、けど夢があってとてもとても!楽しい物語です。これはクリスマスに読み聞かせして外れること絶対無し!な絵本です。


おじさんとカエルくん

ホテルに泊まっているおじさんとぼうやが一人ずつ。おじさんは雨が降ってムッとし、ぼうやは雨がふって大喜び。二人の雨の日の行動が対照的に描かれています。その二人がカフェで出会って…

セリフのみで物語が進んでいきますが、登場人物たちの表情や動きが豊かで、二人の気分がよく伝わってきます。ラストがなかなかほんわかする結末になっていて、雨の日が楽しくなる絵本。


カボチャばたけのはたねずみ

・カボチャばたけのはたねずみ

(木村晃彦 さく、福音館書店、2011年8月、19cm×27cm、31p、こどものとも 305号)

おじいさんのカボチャばたけに、はたねずみの家族がやってきました。はたねずみの家族たちは良いカボチャを選んで食べることにしました。毎日ちょっとずつカボチャの中身を食べていき、中が空いたカボチャは、はたねずみの家に…

はたねずみの家族たちが協力してカボチャをくり抜いていき、カボチャを食べ、家を作っていく様子がとても温かい。美味しそうなカボチャ料理がたくさんでてきて、家もとんどん立派になっていくのもわくわくします。しかし読んでいく内にだんだん心配事も湧いてくるのですが、最後はハッピーに終わります。


きょうはハロウィン

・きょうはハロウィン

(平山暉彦 作、福音館書店、2013年10月、19cm×27cm、31p、こどものとも 691号)

新しい町に引っ越してきたケンちゃん。まだ引っ越してきたばかりで、隣の家の男の子とも遊んだことがありません。ある日、買い物から帰ってくると隣の家の玄関にへんなかおのカボチャが。お母さんが、「今日はハロウィンだからね」と教えてくれました。そこでケンちゃんとお母さんはハロウィンのカボチャ提灯作ることに。そうして、「トリック・オア・トリート!」といえに来た近所の子どもたちと一緒に、ケンちゃんもオバケの格好をして回ることに…

おそらく外国に引っ越してきた家族という設定の物語。一人寂しくしている主人公がハロウィンを通じて仲良くなりつつ、ハロウィンというお祭りのこともよくわかるようになっています。ハロウィンを知らない子どもたちにとてもわかりやすい絵本。


パンプキン

秋、畑はパンプキンでいっぱい。好きなパンプキンを選んで買って帰ろう。ハロウィンといえばパンプキン!ランタンを作って町を練り歩こう!

ハロウィンのかぼちゃの種植えか、収穫、そしてジャックオランタン作り、そしてハロウィンが終わってからの畑の様子までの絵本。ストーリー仕立てではなく、写真と説明文で話が進みます。写真がともかく綺麗で大きく、読み聞かせにぴったり。日本ではあまり馴染みのないハロウィンのランタン作りもよくわかります。